女子プロレスラーの木村花さんへのSNSにおける誹謗中傷の数々。今、とても世間を騒がせています。発端は、木村さんが出演していた番組『テラスハウス』での出来事だったようですが、今回の出来事は『リアリティショー』の番組の怖さが出てしまった結果だったと考えています。『リアリティショー』に出てくる人物は実際に存在しているのです。これがどれほどの『闇』であり、気を付けなければならなかったのか、個人的な視点ですが書いていきたいと思います。
SNS|『リアリティショー』の登場人物は実在する『人物』である『闇』【木村花さんの自殺を受けて】
- SNS|『リアリティショー』の登場人物は実在する『人物』である『闇』【木村花さんの自殺を受けて】
- ノンフィクション作品でさえ悪役になった人物は悩まされる事実
- 『リアリティショー』で嫌われると逃げ場がない
- 『テラスハウス』はさらに木村さんを追い込んでしまった罪
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ノンフィクション作品でさえ悪役になった人物は悩まされる事実
映画、ドラマなどどんなものでも作品がある以上は『悪役』が存在しています。そして、その『悪役』を演じている『人』がいます。
人気映画になればなるほど、その『悪役』の印象が強くなり、様々な困難に陥ることがあります。例えば、大人気映画『ハリーポッター』シリーズでハリーと敵対する少年『ドラコ・マルフォイ』役を演じた『トム・フェルトン』氏は、子供だった当時、いじめにあったこともあったようです。
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そう、ノンフィクションの映画でさえ、悪役となった人は様々な人から嫌われるリスクがあるのです。とはいえ、本人としてはその役のせいだ、ということにできるので心理的リスクは下げることができます。
『リアリティショー』で嫌われると逃げ場がない
『テラスハウス』のような『リアリティショー』で登場する人物は実際に存在している人物です。役ではありません。さらにテラスハウスでは『台本は一切ございません』という一言から始まります。これが本当か嘘かは置いておいて、この番組を観る人はそこにある『リアル』を体験することを楽しみにします。そこで起きる出来事の一つ一つに観客は『喜怒哀楽』を示し、そのドラマを楽しむのです。
しかし、その中の『怒』が大きくなりすぎることがあります。これが、今回の木村さんの件に繋がってしまったと思っています。
この『怒』が大きくなると、『リアリティショー』では逃げ場がなくなります。なぜならその役だから、という境目が無くなるからです。「登場人物=本人」というような構図となってしまうのです。上の章で出したマルフォイ役のトムさんが子供の時に受けたいじめは子供たちによるものでした。子供たちは映画の中の登場人物と現実の人の境目がわかりませんが、大人はわかります。
しかし、『リアリティショー』になると、まるでノンフィクション映画の悪役を罵倒するかのように大人も同じような行動に出るようになります。頭の中が「登場人物=本人」となってしまっているのです。
木村さんは逃げ場がない状態で、SNSで罵倒され続けた結果、自殺に追い込まれてしまったのです。おそらく、不特定多数の人間から罵倒されたことでだれを信じていいのかわからなくなっていたのだと思います。もしかしたら、そのテレビを見た友人たちからも「あの発言は良くなかったんじゃない?」みたいに匿名投稿ほどではないにせよ、LINEとかで連絡をもらうこともあったのではないかと思います。
すると、友達もすべて敵のように感じてしまうでしょう。
『テラスハウス』はさらに木村さんを追い込んでしまった罪
悪いことはさらに悪いことを生んでいきます。番組が出演者を追い込んでしまったのです。木村さんへの中傷を冗長させるような演出を行っていたとのことです。
本来、出演者を守るべき立場の番組が出演者を追い込むことはご法度です。
『リアリティショー』ならば、さらに重要なことでしょう。
海外でも『リアリティショー』の出演者は自殺者になることが多く、メンタルケアを大切にしているようですが、日本はまだまだその辺が甘いということでしょうか。
『テラスハウス』は昔からやらせということで有名でしたが、やらせだからこそ演出をやりすぎてしまったということがありそうだと個人的に思っています。
この記事に書いてある、台本があったことは既にリークされておりまして、ネットフリックスで復活はするべきではなかったと思います。『テラスハウス』は『リアリティショー』ではなく『リアルみたいなショー』だったのです。
これを昔から知っている人ならば、ネットフリックスで放送しているものは登場人物が実名のドラマを見ているとして楽しむか、つまらないので全く見ないのかの2択になると思います。しかし、あれから既に6年が経っているので、それを知らない世代が出てきていたのでしょう。
さらに言うと、当時はTwitterくらいでしたが、今はインスタグラムなども発展しており、昔よりもネット叩きがしやすい土壌ができてしまっています。
おそらく、製作側はただのドラマを作っているイメージでいろいろと動いてしまった結果がこの悲劇を生んでしまったのだと思っています。
正直『テラスハウス』は昔から一番嫌いな番組でしたが、今回のこともあってさらに嫌いになりました。『あいのり』は好きだったので、何かあるのだと本能的に感じていたのかもしれません。まあ、最後のこれは余談です。
本当に残念な事態になってしまいました。『テラスハウス』は即刻、最初のナレーションが嘘だったことを公表すべきです。
『リアリティショー』は、ドラマや映画と違い、悪役が本人になってしまいます。
良い年した大人でも勘違いしてしまうような土壌があります。
テレビで流れていることは基本的にやらせじゃないか?と思って、心に余裕をもって見るようにした方が良いと思います。
ゲームもそうですが、『楽しい』は『演出』するものです。
勝手に楽しい状況にはなりません。
今日はこの辺で終わります。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
明日もまた、よろしくお願いいたします。